ペク・イェリン 2ndアルバム『tellusboutyourself』

[TRACK LIST]

  1. Lovegame
  2. You’re so lonely now, so you need me back by your side again
  3. I am not your ocean anymore
  4. Hall&Oates
  5. Ms. Delicate
  6. Interlude
  7. Loner
  8. “HOMESWEETHOME”
  9. Loveless
  10. Hate you / tellhim (CD only) *
  11. 0415 *
  12. I’ll be your family!
  13. I’m in love
  14. Bubbles&Mushrooms

<仕様>

― クリアPVCジャケット、メタリックシルバーハードカバー (176x246mm、コデックス装)
― ブックレット (フォト、歌詞 – 88page)
― 1CD, 「Hate you」 CD onlyバージョン収録

18曲を収録していた前作『Every letter I sent you.』よりは減ったものの、今回も14曲というかなりのボリューム。1年前の『Our Love Is Great』と『Every letter I sent you.』に比べ、各収録曲の形もより明確になった。

今作はR&B、ハウス、ドリームポップ、モダンロックなどを網羅している。14曲を通して一貫性を保ちつつ、各曲ごとに異なるテクスチャーも楽しめる。自分の世界の中心が堅固でありつつ、変容にも優れたミュージシャンだけが可能な境地である。

Track1の「Lovegame」は強烈な一言から始まるが、圧巻はその後のこだまするように繰り返すコーラスである。「You’re so lonely now, so you need me back by your side again」では、超低域のベースの上にソロギターと風のようなサウンドエフェクトを加えて立体的なサウンドに仕上げた。「I am not your ocean anymore」はドラム演奏から始まり、リフレインの力強いボーカルとサックスのハーモニーが魅力的な曲である。ハウスを基盤にした「0415では、収縮と膨張を繰り返すことでユニークな雰囲気を作り出している。

前作との決定的な違いはダイナミックさの強調と大胆な楽曲の転換にある。前述した「Lovegame」のブレイクパートや「HOMESWEETHOME」の2:30以降、そして「Mr. Delicate」がそれに当たる。彼女のボーカルでダイナミックに描く「Mr. Delicate」の後半のピークは特に注目すべきである。「Hall & Oates」は影響を受けたアーティストをそのままタイトルにした。

ペク・イェリンは聴き手に話しかけるような歌い方が特徴で、インタビューによると『tellusboutyourself』とは、彼女自身について話してくれるよう、彼女の中の多くのエゴにお願いするという意味である。アルバムがまるで記憶を保存しておく日記のような役割を果たしているとも言える。

ぺ・スンタク(音楽評論家)

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